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高卒認定試験の科目免除とは?どんな人が対象?手続き方法を解説

高卒認定試験の科目免除手続き・やり方
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高卒認定試験は選択する科目によって、8~11科目の受験が必要です。

ですが、条件を満たした受験生は、高卒認定試験の受験申込時に科目免除手続きをすると最大で7~10科目の免除(=試験を受けなくても合格)が可能

その場合たった1科目だけ合格すれば高卒認定資格を得ることができます。

過去の自分の頑張りが試験を楽にしてくれるラッキーな制度なので、条件に当てはまる人はしっかり科目免除を活用して、効率的に合格をつかみましょう。

この記事はこんな人におすすめです

・高卒認定試験を受けようと思っている人
・高校に途中まで通って退学した人
・自分が持っている単位を科目免除に使えるかわからない人
・科目免除の手続き方法に自信がない人

目次

どんな人が科目免除することができる?

高卒認定試験では、高校などで取得した単位を申請することで科目免除を受けることができます。

取得単位を科目免除に利用できる学校
(1年生を修了している必要あり)
・高等学校
・高等専門学校

一般的には高校1年生を修了して2年生以降で退学をした場合、最低でも3科目は免除が可能でしょう。

通っていた高校が進学校の場合は学習カリキュラムを早く進めていることが多いので、4~7科目を免除することもできるようです。

また、以下のように英検・数検などの資格を保有している人も科目免除を申請することができます。

科目免除に利用できる資格
・実用英語技能検定(通称”英検”):準2級以上
・英語検定試験:1級または2級
・国際連合公用語英語検定試験:C級以上
・実用数学技能検定(通称”数検”):2級以上
・歴史能力検定:日本史・世界史ともに3級以上 ※両方必要
・旧大検の科目合格者
など

高校などで取得した単位を利用する場合は、文部科学省が指定する書式の単位修得証明書(厳封)が必要です。
まずは自分がどの教科の単位をどれだけ持っているかの確認のためにも、以下の手順で学校に問合せましょう!

単位修得証明書の取り寄せ方

単位取得証明書は一般的に、学校を退学したときの書類一式で渡されていることが多いです。

ですが紛失してしまったり、中身を開けてしまったりしている場合は再発行が可能です。その場合、通っていた学校に問い合わせて発行してもらいます。

ここでは、科目免除手続きのための単位修得証明書の発行方法と注意点を紹介します。

1.文部科学省のホームページをチェック

まずは文部科学省のホームページで科目免除に必要な単位修得証明書の概要を確認します。

文部科学省ホームページ:
高等学校卒業程度認定試験>免除要件

単位修得証明書はまれに、学校によって形式が違うことがあります。

自分の持っている単位を確認する目的だけであればどんな書式で書いてあっても問題ありませんが、科目免除手続きに使用するためには文部科学省が指定するフォーマットで書かれた証明書(封を開けていないもの)を用意しなくてはなりません。

書式や記載事項の間違いが起きないよう、文部科学省のホームページでは証明書発行の担当者に向けた案内書きを用意しています。

出典:文部科学省ホームページ(重要)証明書発行の担当者の方へ (PDF:1,740KB)

学校に証明書発行の申請を出すときにはこの案内書きを一緒に提出して、必要な項目を説明するようにしましょう。
合格の第一歩はミスのない手続きから!

文部科学省ホームページ:
(重要)証明書発行の担当者の方へ (PDF:1,740KB)

2.通っていた学校に単位取得証明書の発行を依頼する

次に、学校に問い合わせて証明書の発行手続きを行います。

GoogleやYahoo!検索で学校名+単位修得証明書と検索すると、各種証明書の手続き方法や費用の案内ページがヒットします。

または学校のホームページにサイト内検索機能があれば、「証明書」と検索してみるとよいです。

出典:筆者の母校(中退したけれど)ホームページより。赤枠で囲った「単位修得証明書」取り寄せる

申請方法は、学校の窓口での対面申込または郵送での申込に対応している学校が多いです。

手続き方法に不安がある場合はそのままにせず、必ず学校のお問い合わせ窓口に電話して確認するようにしましょう。事務員の方が丁寧に教えてくれますよ。

問合せをするときに伝えること】
・高卒認定試験の科目免除を受けるために、単位修得証明書を2部~発行したいこと
文部科学省が指定するフォーマットで書かれている必要があること

・(郵送で申請する場合)手数料の払い方は現金書留や郵便為替など、どんな方法か
・申請後何日くらいで届くかどうか
・発行した単位修得証明書に有効期限はあるかどうか

【注意】科目免除手続きに使用するためのものは、中身を開けない

ここで注意したいのは、単位修得証明書を高卒認定の科目免除手続きに使用するときには、発行元で厳封されたままの状態で提出する必要があります。

そのため、自身が持っている単位数を確認したい場合は【免除手続き用】を1部、【自分の手元で開封・確認用】としてもう1部、つまり合計2部以上発行しておきましょう。

どの単位でどの科目を免除できる?

ご自身が持っている単位が分かったら、どの科目を免除できるか確認してみましょう。

ここでは例として「高等学校の単位で科目免除を行う場合」の免除条件を紹介します。

高校の単位を用いる場合、以下の組合せで科目免除の申請をすることができます。

学習カリキュラムの違いにより、高校に入学した年度によって要件が異なります!
必ずご自身の入学年度の欄を確認しましょう。

令和4年(2022年)4月以降に高校に入学した人

高校の科目名必要な単位数高卒認定試験で免除できる科目
現代の国語2 国語
※両方で計4単位必要
言語文化2 
地理総合2地理
歴史総合2歴史
公共2公共
数学Ⅰ3数学
科学と人間生活2科学と人間生活
物理基礎2物理基礎
化学基礎2化学基礎
生物基礎2生物基礎
地学基礎2地学基礎
英語コミュニケーション3英語

平成24年(2012年)4月~令和4年(2022年)3月までに入学した人

高校の科目名必要な単位数高卒認定試験で免除できる科目備考
国語表現Ⅰ2国語平成25年3月まで入学者はどちらか1科目でOK
国語総合4
国語総合
4※平成25年4月以降の入学者のみ
地理A2地理どちらか1科目でOK
地理B4
世界史A2歴史どれか1科目でOK
世界史B4
日本史A2
日本史B4
現代社会2公共現代社会
→1科目でOK
倫理2倫理と政治・経済→両方で計4単位が必要
政治・経済2
数学Ⅰ3数学どちらか1科目でOK
工業数理基礎2
科学と人間生活2科学と人間生活
物理基礎2物理基礎
化学基礎2化学基礎
生物基礎2生物基礎
地学基礎2地学基礎
オーラル・コミュニケーションⅠ2英語平成25年3月までの入学者はどちらか1科目で免除OK
英語Ⅰ3
コミュニケーション英語Ⅰ※3※平成25年4月以降の入学者のみ

平成24年(2012年)3月までに入学した人

平成24年(2012年)3月までに入学した人は、さらに

・平成15年(2003年)4月~平成24年(2012年)3月までに入学した人

・平成6年(1994年)4月~平成15年(2003年)3月までに入学した人

で免除の要件が異なります。

それぞれ詳細は文部科学省のホームページで要件をチェックしましょう。

これで間違いなし!科目免除の申請手続き

高卒認定試験の出願を行うタイミングで、いよいよ科目免除の申請手続きを行います。

出願書類の中にある受験願書履歴書「⑥受験科目及び認定試験の一部免除を願い出る科目」で、免除を希望する科目の「免」にマルをつけます。

あとはその他の出願書類と合わせて、単位修得証明書(厳封)を一緒に封入すれば完了です。

ちなみに…高卒認定試験の受験が2回目以上の方は、過去に合格した科目には「合」にマルをつけましょう

出願書類を提出した後は、多くの人が「ちゃんとミスなく手続きできたかな?」と気になってしまうもの。
心配な人は、記入した出願書類の写真をスマホのカメラで撮っておくと安心ですよ。

科目免除手続きの注意点

科目免除手続きの注意点は2つあります。

全科目を免除することはできない

高卒認定試験試験では、科目を免除を受ける場合でも最低1科目は試験を受け、合格する必要があります。

そのため免除申請の際は、どれか一つの科目は「免」にマルをつけずに提出しなければなりません。

全ての科目で免除に必要な単位や資格を満たしている場合、どの科目を免除し、どの科目を受験するかは受験者が決めてOKです。

得意科目や学習範囲が狭い科目などを受験して、効率的に合格をつかみましょう。

締め切りに余裕をもって手続きする

科目免除手続きだけでなく、高卒認定試験そのものやその他の試験に共通することですが

決められたスケジュールは何としても守りましょう。

期日を過ぎた申込は一切受け付けてもらえないため、間に合わなかった場合はまた半年後の受験機会を待つしかありません。せっかく時間をかけて勉強した努力が水の泡になってしまいます。

高卒認定試験で科目免除手続きをする場合は、通っていた学校から単位修得証明書を発行してもらったり、単位修得証明書や受験申込の支払いを行ったりと

普段とは違うイレギュラーな対応をすることになり、慣れない手続きをつい後回しにしてしまう人も少なくありません。

各手続きでは郵送のやり取りも発生するため、時間には十分余裕をもって手続きをするようにしましょう。

まとめ

今回解説したように、科目免除申請はしっかり手順を追えば難しいことはなく、あなたひとりでも問題なく手続きすることができます。

過去の自分の頑張りに感謝しつつ、ミスなく申請を行いましょう!

高卒認定試験の科目免除手続き・やり方

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